石井忍の「家の中でできる効果的ゴルフ練習法」第7回~インサイドに上げるクセを修正するには…ティッシュ箱?!
クラブをインサイドに上げるクセを修正する
アプローチを苦手にしている人の多くは、テークバックでクラブをインサイドに上げ過ぎる傾向があります。
なぜそうなるかというと、アプローチもショットの延長線上と考え、体の回転でクラブを上げようとするからです。
ただ、アプローチの場合は体の回転を意識し過ぎると、クラブがインサイドに上がり、アウトサイドに出ていくことになりますので、打点がどんどん右になり、方向性が安定しなくなります。
インサイドにティッシュ箱を置き、当たらないように振る
クラブをインサイドに上げないようにするためには、インサイドに障害物を置き、それにクラブが当たらないように打つ練習が効果的です。室内であればティッシュ箱を置くのがオススメです。屋外の練習場で行う場合はペットボトルなどを置きます。
「当たらないように打つ」といっても、当たってしまう場合もありますから、当たった時に壊れたり倒れたりしても困らない物を選んでください。
また、実際にボールを打ったほうが効果的なのですが、クラブが障害物に当たってしまった場合、ボールが思わぬ方向に飛ぶケースもありますから、実際のボールよりもピンポン球を打つほうが安全です。
体の回転は意識せず、肩をタテに使うイメージ
クラブが障害物に当たらないようにアプローチすると、体の回転はほとんど使わずにストロークしていることが分かります。肩をタテに使いながら、真っすぐ後ろにテークバックしていることが分かるでしょう。
動きのタイプとしては、ショットの延長線上というよりも、パットの延長線上と言ったほうが正しいかもしれません。
そのように体を動かすと、ヘッドの最下点が自然とボール付近になってくれます。自分の手の動きで最下点を意識するのではなく、スイング軌道の中で自動的に、最下点付近でボールを拾ってくれるようになるのです。
このように打てるようになると、方向性も距離感も安定してきます。アプローチを安定させるためには、クラブの挙動を安定させることが大事です。
教えてくれた人:石井忍(いしい・しのぶ)プロ
1974年8月27日生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年にプロ入り。翌年からツアー参戦。2014年に千葉県千葉市にあるゴルフ練習場「ジャパンゴルフスクール」内に「エースゴルフクラブ千葉」を設立。2016年には「エースゴルフクラブ神保町」もオープンし、アマチュア向けのレッスン活動も展開している。
構成/保井友秀(ゴルフライター) 撮影/高木克宗 撮影協力/エースゴルフクラブ千葉
石井忍の「家の中でできる練習法」記事一覧
(1) スイング軸チェック編 - (2) 正しいフォロースルー編 - (3) 左ヒザを伸ばして打つ編 - (4) ショートアプローチを鍛える編 - (5) フェースをかぶせ打ち編 - (6) ピンポン玉で安全に編 - (7) インサイドに上げるクセ編 - (8) 手首の角度を変えない編 - (9) パットフォーム見直し編 - (10) 振り子練習編 - (11) ストロークをシステム化編 - (12) 連続カップイン練習編