中井学の「ドライバーショット成功の法則」第7回~もう引っ掛けない!ちょっとした気付きでチーピンは防げる
ミスを抑制する練習法②【引っかけ】
ある程度クラブを操作できるレベルになると、左に引っかけるいわゆる「チーピン」が出ることがあります。
オフセンターヒットが原因
これはボールを高く上げようとしてアッパーブロー気味のスイングになってしまい、インパクトでフェースが開いて入ってしまうことで、フェースの中心よりトウ側に当たり、それによりヘッドが急激に巻き込まれるのが原因です。また、最近のドライバーは軽量なので、ヒール側に当たってもトウが返ってチーピンになることがあります。
現在のドライバーは、フェースのセンターで正しくインパクトすれば、それほどボールが曲がらないようになっています。したがって、左に引っかかるのはインパクトがオフセンターになっていると考えられます。まず、自分がどこでインパクトしているのかを確認してください。
市販のインパクトシールを使って、チーピンが出たときのインパクトの場所をチェックしましょう。どこに当たったときにどういうボールになるのかがこれで分かります(写真はフェアウェイウッドの場合)。
クラブの動きと球筋の関係を知る
フェースセンターでインパクトするためには、スイングを安定させる必要があります。そこで、上体の動きを抑える意識を持ちながら、ハーフショットで練習します。飛距離は100ヤード以内で十分です。ここではヘッドがどの部分を通るとインパクトがフェースの中心になるのかを確かめてください。
もうひとつ、チーピンになる原因として、手の返しが必要以上に強いことが考えられます。手でボールをつかまえる意識が強すぎると、インパクトでフェースがかぶってしまいます。このような場合は、ヘッドをフォロー方向に低く出す意識でスイングしましょう。フォローは重いものを遠くに投げるようなイメージで行います。
また、ボールが曲がる原因を探る上で、クラブをどの程度操作したらどれぐらい曲がるのかを練習場で試してみるのも効果的です。
ボールが曲がる主な原因は2つあります。フェースの向きとスイング軌道です。
そこで、できる範囲で結構ですので、フェースの向きと軌道を意識しながらスイングしてみましょう。
(1) フェース:クローズ、軌道:インサイドアウト
(2) フェース:クローズ、軌道:アウトサイドイン
(3) フェース:オープン、軌道:インサイドアウト
(4) フェース:オープン、軌道:アウトサイドイン
これらのスイングで打ったとき、どういう球筋になるのか。クラブを操作したときと球筋の関係は、知っておきたいことです。
教えてくれた人 中井学(なかい・がく)さん
ツアープレーヤー/プロコーチ
1972年4月14日生まれ、大阪府出身。14歳からゴルフをはじめ、高校3年生で日本ジュニアに出場。卒業後に渡米し、大学選抜で活躍。97年に帰国し、2003年よりプロコーチとして活躍。15年はプロテストに合格し、2016年東建ホームメイトカップに出場。現在はテレビや雑誌等のレッスン企画に携わるほか、東宝調布スポーツパーク(東京都)にてレッスン開講している。
取材/清水 晃(メディアサンライツ) 撮影/斎藤秀明
中井学の「ドライバーショット成功の法則」記事一覧
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