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QP関雅史の「100をつかむアプローチテクニック」第14回~ハイバンスとローバンス、どちらがやさしい?

QP関雅史の「100をつかむアプローチテクニック」第14回~ハイバンスとローバンス、どちらがやさしい?

第14回 ハイバンスとローバンス、どちらがやさしい?

「バンス角」とはクラブを垂直にした時にソール面と地面で作られる角度のことで、地面を滑らせて抜けをよくするため、どんなウェッジにも多少のバンス角がつけられています。

アッパーに打つ人はローバンス、打ち込む人はハイバンス

一般的にはバンス角の大きなハイバンスウェッジの方がやさしい、といわれていますが、それはあくまでも上から打ち込む人が多いからで、実際には向き不向きがあります。

ハイバンスの長所としてはダフリにくいことが挙げられます。ハイバンスのウェッジを逆さまにして見るとソールの頂点がリーディングエッジよりも出っ張っていることがわかります。ソールが先に地面に当たることで、リーディングエッジが刺さりにくくなっていて、ヘッドがボールの手前から入ってもソールが滑ってボールにコンタクトできるようになっています。

一方、ハイバンスウェッジの短所はソールが出ているために地面から弾かれやすいことです。したがって、ボールをすくって打つような人には、ハイバンスウェッジはやさしいクラブではありません。

ソールが先に地面に当たるハイバンスはダフリにくい

ローバンスウェッジは、ソールの頂点とリーディングエッジの高さの差があまりありません。クラブをソールしたときにリーディングエッジが地面から浮かないので、歯の先がボールの下に入りやすく、クリーンに当てることができます。このため、出球の高さやスピン量などボールコントロールに優れていますが、上から打ち込んだときにリーディングエッジが刺さりやすくなります。

最近は同じロフトの中からハイバンスとローバンスを選べるウェッジが増えてきました。サンドウェッジでいえば、8度以下がローバンス、10度から12度がスタンダード、14度以上がハイバンスといわれています。

本来は、自分が実際打っているところをプロやクラブフィッターに見てもらって選んだ方が間違いがないのですが、自分で決める場合、打ち込むタイプの人やダフリのミスが多い人は10度以上を選んだ方がいいでしょう。そうすればアプローチだけでなくバンカーショットもやさしくなります。

教えてくれた人:関 雅史(せき・まさし)プロ

関雅史プロ
1974年9月28日生まれ、PGA公認A級インストラクターとクラブフィッターの二足のわらじを履く異色プロ。これまで指導したゴルファーは延べ1万人以上、クラブフィッティングは3000人以上。東京都北区でゴルフスタジオ『ゴルフフィールズ』を主宰する傍ら、雑誌・テレビ等メディアでも活躍中。ニックネームはQP。

構成/吉田宏昭(ゴルフライター) 撮影/斉藤秀人 撮影協力/ゴルフフィールズ

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