関浩太郎の「1ランク上のバンカーショット」第2回~ボールは意外と小さいから…ヘッドをきちんと砂にもぐらせて打つ!
前回は、バンカーショットの構え方が昔と今は違うという話をしました。今回はバンカーショットのクラブの入れ方の話です。バンカーショットのクラブの入れ方には2つの約束があります。
写真をごらんください。多くの皆さんは、ボールとウェッジを同じ高さに置くと、ちょうどフェースの真ん中にボールが当たると思っているのですが、実際は同じ高さに置くとボールが当たるのはスコアラインの1本目ぐらいです。
なぜ、そのように誤解されているかというと、ゴルフボールがけっこう大きいものだと思っているんですね。でも、実際のゴルフボールは想像している以上に小さいです。
クラブヘッドが砂に2~3センチもぐらないとフェースの真ん中に当たらない
したがって、フェースの真ん中にボールを当てるためには、クラブヘッドを砂に2~3センチもぐらせる必要があります。これが1つ目の約束です。
バンカーショットはダフってもOKと分かっていながらも、ダフリすぎるとボールが飛びませんから、どうしても自分自身の動きでボールを上げようとして、しゃくり上げてしまう人がいます。
でも、クラブヘッドが砂に2~3センチもぐるというのは、写真を見てもらえれば分かりますが、けっこう深いですから、上からしっかり打ち込んでクラブヘッドをもぐらせなければならないことを、あらためて認識しておいてください。
ボール1個分手前から正確にクラブを入れていく
そして、2つ目の約束はボール1個分手前から正確にクラブを入れていくことです。ボール1個分手前からクラブヘッドが砂にもぐり始めて、ボールに当たる時には2~3センチもぐっているというのが、理想的なクラブの入れ方になります。
クラブヘッドがこれだけ砂にもぐると、当然ですがボールが飛ばなくなります。どれくらい飛ばなくなるかというと、通常は飛距離が1/3になります。45ヤードを打つ振り幅で打っても、15ヤードしか飛ばないことになります。
ただ、振り幅と飛距離の関係は、砂質によっても変わりますし、状況によっても変わりますから、次の機会にご説明します。
教えてくれた人:関浩太郎(せき・こうたろう)さん
1974年6月10日生まれ、茨城県出身。米国で最新のゴルフ理論を学び、帰国後は有名クラブ職人の下でフィッティング理論とクラフト技術を取得。2005年4月からは東京都目黒区でスイングレッスン、クラブフィッティング、チューンナップ、ショップとゴルフのすべてをサポートする「SEKI GOLF CLUB目黒」を主宰している。
構成/保井友秀(ゴルフライター) 撮影/斉藤秀明 撮影協力/ザ・インペリアルカントリークラブ
関浩太郎の「1ランク上のバンカーショット」記事一覧
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