私の推しコース「ゴルフトーナメントのスタートアナウンサー・川口祥孔さんに聞く」凾南ゴルフ倶楽部
編集部：今回のゲストは、国内開催の多くのトーナメントにてスタートアナウンスをされている川口祥孔さんです。シーズン中は全国津々浦々で大活躍ですね。ご自身もゴルフはされるんですか？
川口さん（以下川口）：私が初めてクラブを握ったのは20代前半でした。ゴルフをしている友人に誘われて。当時は都内在住で車を保有していませんでしたし、まだ「ゴルフ＝高価な遊び」というイメージでしたので年に数回しかラウンドをしませんでした。その後、都内から静岡県に引っ越ししたことで、練習場もコースも近隣にたくさんある環境となり、熱心にゴルフをするようになりました。この頃からお仕事でゴルフに携わるようにもなり、ゴルフをする友達が増えたことが大きく影響したと思います。ゴルフは仲間がいないとできないですものね。
現在は、月2～３回ペースでラウンドしています。もっと練習しなくちゃ、と思いつつ、出張が多いためなかなか時間が作れず、この数年、完全に成長が止まったアベレージゴルファーです。
編集部：スタートアナウンスのご苦労はどんなことでしょうか？最終ホールの選手紹介も兼任されるんですよね？
川口：はい、最終ホールのアナウンスも担当します。苦労も無いとはいえませんが、毎回、優勝決定の感動のシーンに立ち会えるのが嬉しく、続けられていますね。涙する選手につられてウルウルすることもよくあります。
苦労ですか…、あまり苦労を感じないタイプなのですが(笑)、やっぱり女性ですので紫外線は悩みの種です。スタートアナウンス時には常にテント内にいるのですが、場所によってはかなり日当たりが良い時がありまして、例えば、右半分だけ日焼けするなんてこともしょっちゅうです。
あとは、トイレ事情ですかね。ワンウェイスタートの時など、４時間以上トイレに行けないこともあるんです。そんな時には朝から水分補給を少なめにするなどの工夫をしていますが、インターバルでトイレに駆け込むこともあります。コース内を私が走っている姿を見ても、声をかけずに温かく見守って下さいね、きっとそんな時です（笑）。
編集部：失敗談があれば、教えていただけますか？
川口：本来はあってはいけないのですが、選手の所属先などのプロフィールコメントを噛んでしまったことがあります。そんな時はその選手がナイスショットしてスタートしていくとホッとしますし、その日は一日中、その選手の成績が気になって仕方ないです。実は以前、片山晋呉プロの所属先を噛んでしまい、同組の丸山茂樹プロが大爆笑したことがあって、その時はハーフターンのタイミングで謝りに行きました。幸い、ご本人は気にしていなかったようで、好スコアでラウンドしていたので胸をなでおろしたことをよく覚えています。
あとは、最近ではアジアの選手が多く出場しているので、難しくて長い名前の方が多くなってドキドキします。Ｐ(ポラニ)・チュティチャイ選手ですとか、Ｐ(パリヤ)・ジュンハサバスディクル選手ですとか。とにかく日頃から練習あるのみです。
編集部：それでは川口さんのイチ推しゴルフ場を教えてください！
川口： 静岡県の「凾南ゴルフ倶楽部」を推します。富士コースと箱根コースの36ホール。雄大でしっかり距離のある富士コース、戦略性のある箱根コース、どちらも魅力的ですが、私は富士コースのほうが思いっきり振れるので好きですね。渡邉彩香選手がジュニア時代からお世話になっているコースと聞けば、飛距離に自信のある方も挑戦したくなるかも！
それに何と言っても景色が抜群です！！ 富士山・駿河湾を一望できる最高のロケーション。やっぱり静岡県でのゴルフは富士山の眺望を期待する県外の方が多いですからね。プレーしていてとにかく気持ちがいいので、好スコアも期待できるかもしれませ
ん。コースメンテナンスも良いですし、食事も美味しい。コスパが良く、トータルでオススメのコースです。
教えてくれた人：川口祥孔（かわぐち・さちこ）さん
フリーアナウンサー
静岡県出身。関東エリアで情報番組のキャスター・レポーターを経験後、スポーツレポーターの道へ。プロ野球・サッカー中継のレポーターを経て、2001年よりゴルフのスタートアナウンスを始め、国内男子・女子・シニアツアー併せて年間25試合ほどを担当。加えて、プロアマ表彰式やトークショーなど、ゴルフ界を中心に精力的に活動中。
取材・構成／キープペダリング
