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編集部：今回のゲストは、日本を代表するシャフトメーカーの一つ、日本シャフト株式会社の広報をされている栗原一郎さんです。まずはご自身がゴルフを始めたきっかけを教えてください。

栗原さん（以下栗原）：中学３年生の時に仲の良かった同級生に誘われてゴルフ部に入りました。小学校入学前からスイミングスクールに通い、きつい練習をしてきたからか、運動に懲りてしまい、中学では部活に入るのをためらっていました。ですが、そろそろ高校生というタイミングになって急に「帰宅部」というのがどうにも格好悪い様な気がしてきたんです。なんでも良いから部活始めようかなと探していたところ、「ゴルフ部って放課後走らなくていいんだよ」なんていう同級生の甘い言葉に誘われて、よく知らないまま入部したのがきっかけです。
そして、入ってはみたものの、野球部やサッカー部のような団体練習があまり無いだけで、夏合宿では早朝４時半起きで2.5ラウンド、その後球打ち、など厳しい毎日。自主練習は必要だし、道具も必要だし、ゴルフがお金持ちのスポーツなんて知らなかったし、そんなことも知らないでゴルフ部に入ってしまったものだから父親には大激怒されるし…。高校生になってからはゴルフ場のアルバイトで練習代を稼ぐ毎日でした。そのアルバイトの給料が良かったから、続けられたのかもしれないですね（笑）。 まさかそのままゴルフと共に人生を歩むことになるとは、その当時は思いもしませんでした。

編集部：シャフトはゴルフクラブを構成するパーツとして性能面でかなりのパーセンテージを占めると思いますが、ずばり何％でしょうか？

栗原：半分ぐらいだと思います。大雑把に言うと、球筋を補正してくれるのがヘッドの役目で、スイングを補正してくれるのがシャフトの役目だと思います。ヘッドのパフォーマンスを活かすにはタイミング良く振り抜くことが大切です。
「飛ぶシャフト」と言われるシャフトでも、タイミングが合わなければ飛ばせるはずもありませんので、まずは自分がタイミングを取りやすく、気持ち良く振ることを手助けしてくれる様なシャフトを選んだら良いと思います。

編集部：スチールシャフトとカーボンシャフトはどう選べば良いですか？

栗原：アイアンの話で言うと、一般的にカーボンシャフトの方が軽めで、スチールシャフトの方が重めなので、まずはご自身の体力で選んで頂くと良いと思います。ですが、例えば同じ重さのスチールシャフトとカーボンシャフトがあった場合、スチールシャフトの方がシャフトの「ねじれ」が少ない傾向ですので、方向安定性はスチールが勝ります。それと、ラフやバンカーなどの悪いライでのショットで打ち負けてしまうことが少ないです。カーボンシャフトはボールが上がりやすく、飛距離が出しやすいですし、素材の特性で打感がマイルドになります。
「○○ヤードを何番で打った」という様なところにこだわる方はカーボンシャフト、打ちたい距離を正確に狙い打っていきたい方にはスチールシャフトが良いのではないでしょうか。また、肘や手首など怪我されている方にはカーボンシャフトが良いと言われています。
ちょっと宣伝っぽくなりますが、日本シャフトでは、ウッド用にはカーボンシャフトを、アイアン用にはスチールシャフトをメインで製造していますが、ドライバーからウェッジまで同じタイミングで振ることの出来る日本シャフトの「N.S.PRO」を選べば、すべてのクラブでシャフト選びに迷わなくなりますよ!!

編集部：それでは栗原さんの「イチ推し」ゴルフ場を教えてください！

栗原：山梨県の「レイクウッドゴルフクラブ サンパーク明野コース」を推します。2016年に初めてプレーしたのですが、何度トライしても出なかった60台が出せた思い出に残るゴルフ場です。
年に1～２回、工場（長野県駒ケ根市）の同僚や仲間たちとプレーをするために、本社がある横浜との間を取って山梨県のゴルフ場を選ぶことが多いんです。プレーしやすい価格帯で候補を絞るのですが、今まで山梨県のゴルフ場と言うと「距離が短いか、フェアウェイが狭いかでドライバーが使えない」とか「無理なブラインドホールが多い」という印象が強かったですね。ところが、「サンパーク明野」はほぼ全てのホールでドライバーを打つことが出来ますし、かといってだだっ広いだけのゴルフ場ではなく、戦略性に富んでいます。グリーンのコンディションも良く、コストパフォーマンスが高いと感じました。
2016年はゴルフの調子があまり良くなかったにも関わらずベストスコアを更新出来たので、よほど簡単なコースだったのではないかと不安になって後から調べてみましたが、そうでもなさそうでしたので安心しています（笑）。もう少し近ければホームコースとして足しげく通いたいくらいです。

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教えてくれた人　栗原一郎（くりはら・いちろう）さん

日本シャフト株式会社 シャフト事業部 営業部営業二課
1981年生まれ、神奈川県横浜市出身。スコアアップのためには練習よりもクラブの力が大切と信じ、日々道具の研究に熱意を注ぐ。「横浜」の地を愛し、横浜のゴルフメーカーである日本シャフト(株)を狙い打ちで就職活動に挑み、見事合格。就業後は学生時代に女子ツアーでキャディのアルバイトをしていた経験を活かし、営業の傍ら女子ツアーサポートに従事。現在はPR・広報、商品企画を担当し、ゴルファーの『こんなシャフトが欲しい』を形にすることをモットーとする。ベストスコアは69だが、競技ゴルフには全く興味がないとのこと。
取材・構成／キープペダリング