私の推しコース「ゴルフレッスン書籍編集者・小木昌樹さんに聞く」草津高原ゴルフ場
編集部：今回のゲストは、ゴルフレッスン書の編集を多数手がけられている株式会社マイナビ出版、小木昌樹さんです。まずはご自身がゴルフを始めたきっかけを教えてください。
小木さん（以下小木）：初ラウンドは2002年の夏でした。ゴルフを始める前はサーフィンをずっとやっていたのですが、腰を痛めてしまって。気落ちしてろくに外にも出なくなった私を見かねた友人が、ゴルフに誘ってくれました。それがコースに出たきっかけですね。
ただ、コレを話すと長くなっちゃうんですけど（笑）、最初にゴルフクラブを触ったのは小学６年生の時なんです。当時少年野球をやっていたのですが、練習の合間にバットでボールをゴルフのように打つ遊びが流行り、いつの間にか、みんなそれぞれが家から持ってきたゴルフクラブでゴルフボールを打って遊ぶようになりました。近所の原っぱで遊ぶという、全く小学生らしいゴルフの始め方でしたが、これが楽しくて楽しくて。それから中学3年生までは、地元で開催されるゴルフトーナメントの観戦に連れて行ってもらい、有名なプロにサインをもらって感動したりして、当時はプロゴルファーになりたいとまで思ったものです。でも、高校進学と同時に環境も変わり、40歳を過ぎるまでゴルフとは縁のない生活でした。こうして今ゴルフが仕事にも活かされているのは、まさに不思議そのものですね。
編集部：手がけたゴルフのレッスン書が最新刊で12冊目になりますね。ちょっと意地悪な質問ですけれど、レッスン書を読むだけで上達することは可能でしょうか？
小木：どんな本でも、メッセージがあるんです。表立って書かれていないとわかりづらいこともありますが、それは「誰に向けて書かれているか」ということ。雑誌のレッスン記事を読む場合でもそうですが、どんなゴルファーに向けて書かれているか、どんな悩みに対してのアドバイスなのかを見極めて、そこを読み間違えなければ、上達することは可能です。極端な例ですが、スライスに悩んでいる人に向けて書かれたレッスンは、フックで悩んでいる人の改善にはやっぱりつながらないですから。
スコアを良くするためには、「スイング」「コースマネジメント」「道具」の大きな３本の柱があって、そこを書籍のつくり手としてサポートすることが私のやりがいです。
編集部：書籍刊行で関わったプロで印象に残っているのは誰ですか？
小木：全員ですね（笑）。編集者としての立場とアマチュアゴルファーの立場との両方から、色々なプロに色々な質問をぶつけて来ましたが、皆さんそれぞれが伝える言葉を持っていて、私自身感化されてきました。ただ、最新刊の『あなたのゴルフを上達に導く45の言葉 シンゴイズム』で2年近く話を聞いてきた片山晋呉プロは、やはり現役の永久シード選手ですし、2016年シーズンにはツアー30勝を達成しているだけあって、ゴルフに対しての姿勢から何からすべてが特別でした。共著のマーク金井さん曰く「学びのプロ」なんですよね。思考のすべてのベクトルがゴルフへ向かっていて、必要と思えばすぐ取り入れ、不要であれば切り捨てることも厭わない。ありきたりな表現になりますけれど、本当に目からウロコのお話ばかりでした。
編集部：それでは小木さんの「イチ推し」ゴルフ場を教えてください！
小木：群馬県の「草津高原ゴルフ場」を推します。私のコース遍歴はマイブームがあって、少し前は設計者にこだわってジャック・ニクラウス設計のコースや井上誠一設計のゴルフ場ばかり行ったりしていました。また、名門中の名門と言われるゴルフ場のピリッとした緊張感もなんとも言えないものがあり、そういうコースも好きです。でも、今のマイブームはリゾートです。夏でも涼しくプレー出来る高原をオススメします。
南アルプス方面にも良いゴルフ場がいっぱいありますが、草津高原ゴルフ場はコースがとても面白いんです。グリーンは目が強くて速い。また、パブリックなので安価でプレーができて、それでいてアマチュア競技の試合会場にもなるしっかりしたコースレイアウトです。特にオススメなのは10月の紅葉シーズン。その景色は言葉を失うほど綺麗です。ゴルフ場に浴槽はありませんが、ゴルフ場そのものが温泉街の中にあるようなものなので、大人数でわいわい温泉旅行として行くとさらに楽しめますよ。冬はクローズになってしまいますが、春～秋にぜひ訪れてみてください！
教えてくれた人 小木昌樹（こぎ・まさき）さん
株式会社マイナビ出版 事業推進部 企画編集課 Senior Chief
1962年東京都生まれ。美術雑誌、DTP雑誌の編集を経て、2005年に毎日コミュニケーションズ（現マイナビ）に入社。2006年にデザインとDTPの専門誌『+DESIGNING』を創刊して編集長に就任する。2012年からは電子書籍に取り組み、ゴルフ書籍、詩歌集、英語本など180冊以上の電子書籍を手がける。現在はゴルフとビジネスの紙書籍／電子書籍を担当。片山晋呉プロの思考と行動に鋭く迫ったゴルフ書籍の最新刊『あなたのゴルフを上達に導く45の言葉 シンゴイズム』が好評発売中。JGAハンディキャップ5.2。
取材・構成／キープペダリング
