私の推しコース「ハイデザインゴルフ用品会社社長・高柳絢さんに聞く」晴山ゴルフ場
編集部：今回のゲストは、大手百貨店やゴルフセレクトショップで取り扱われているハイデザインのゴルフ用品会社の社長を務められている高柳絢さんです。ゴルフの腕前も相当と伺っていますが、ゴルフとの出会いからお聞かせ頂けますか？
高柳さん（以下高柳）：女子大生の頃、「麻雀とゴルフができれば世の中渡っていける」とどこかのおじさまに言われたことを真に受けて、ゴルフを絶対やろうと決めていました。先に始めた麻雀は挫折してしまったので…。
私は、群馬県出身なのですが、高校時代をスイスで過ごし、日本で大学を卒業してすぐに渡米しました。最初に住んだ南カリフォルニアのニューポートビーチは、ゴルフ環境が素晴らしく、「ここで始めるしかない！」と私のゴルフライフがスタートしました。早速、市が運営するアダルトスクールでゴルフレッスンに通いました。クラブバッグを担いで歩きというアメリカンスタイルで思う存分ゴルフをしました。
あの頃と比べるとここ最近は…、たくさんお誘いも頂くのですが、思うようにラウンドできていないんですよね。今のベースである軽井沢で早朝９ホールから鍛えなおそうと奮起しているところです。
編集部：高柳さんのように世界を飛び回っていらっしゃると、様々なゴルフアイテムに出会うことも多そうですね。現在日本総代理店をされているクラッシックなデザインのゴルフシューズ「ウォルター・ジェヌイン」との出会いはアメリカでしたか？
高柳：はい、そうです。南カリフォルニアにいた８年半のうち７年間、日本語のゴルフ雑誌の会社に勤めていました。フロリダで開催されているPGAマーチャンダイズショーというゴルフの世界見本市に毎年足を運び、取材をしていました。ウォルター・ジェヌインとの衝撃的な出会いは25歳の時。なんて上質で品の良いシューズなんだろうと、一目で魅了されました。
実は私、中学生の頃から自分はいつか必ず起業すると決めていました。学生時代からずっと「どんなもので？どんな商売を？」と模索し続けてきていた中で、「ウォルター・ジェヌインを日本へ」というお話をアメリカでいただいたのです。こんなビジネスチャンスはそうあるものではないと感じ、グリーンカード（アメリカに永住できる権利を示すビザの一種）の申請中だったにもかかわらず、迷わず日本へ帰って会社を興しました。
編集部：ゴルフの魅力ってやはりファッションも大事な要素でしょうか？
高柳：ゴルフに限らず、ファッションはその人を表現するひとつのツールだと思っています。こんな自由にファッションを楽しめるスポーツは他にありません。だからこそ、周りの人を気遣い、ご一緒する方やプレーするゴルフ場など、TPOに加え年齢も考慮した服装を、私自身いつも心がけるようにしています。シューズはもちろんのこと、グローブ、ゴルフバッグ、小物、さらにはクラブのシャフト、グリップに至るまで、コーディネートを楽しんでいます。
今年(2017年)3月、起業10周年を機に、オリジナルブランド「aJADE」（アジェイド）をスタートさせました。上品でかっこいい大人の女性ゴルファーを演出するべく、私のこれまでのゴルフの経験や知識を全身全霊つぎ込んで商品開発しています。ゴルフシューズ（レディース、メンズ）を中心に、一般シューズ（レディース）、アパレル（レディース）、将来的には小物類も展開していきます。aJADEは、「エレガンスxスポーティ」をコンセプトに、ゴルフシーンのみならず、普段も楽しんでいただける商品構成で展開していきますので、ぜひご期待ください！
編集部：それでは高柳さんのイチ推しゴルフ場を教えてください！
高柳：長野県の「晴山ゴルフ場」を推します！ 一昨年から仕事場と住まいを東京から長野県の軽井沢に移し、直営店をオープンさせました。日中はお店に出ていてなかなかプレーできないので、お店が始まる前、早朝９ホールに行くようになりました。プリンス通りにあるこのゴルフ場は歩いて回れるので、基礎練習と健康づくりに持ってこいのゴルフ場なんです。朝６時から９ホールプレーして、帰宅してシャワーを浴び、10時に店を開けるという理想的な一日を送ることができます。
また、私が最近ハマっている「ヒッコリーゴルフ大会」もこのゴルフ場で開催されています。ニッカポッカやブラウスにロングスカートといったオールドファッションで、スチール製のシャフトが製造される前に使われていた木製のヒッコリークラブでラウンドします。このイベントに参加して、ゴルフの原点を知ることができました。そういったクラシカルな雰囲気もこのゴルフ場にマッチしていると感じています。
手引きカートで歩いてセルフプレーというアメリカンスタイルは、まさに私のゴルフの原点。ゴルフを始めた頃を思い出しながら、清々しい風を受けて、浅間山に向かって思いっきりクラブを振るのは、とっても気持ちいいですよ～。これからもこのパターンでゴルフ頑張ります！
教えてくれた人 高柳絢（たかやなぎ・あや）さん
株式会社プログレイス 代表取締役
1976年生まれ、群馬県出身。群馬、スイスと山育ちで雪山専門だったのが、アメリカ移住を機にゴルフへ転身。以来、ゴルフの魅力にとりつかれ、アメリカでゴルフ雑誌の仕事に８年間従事。様々なゴルフの仕事を経験し、2008年帰国。ドイツゴルフブランド「ウォルター・ジェヌイン」の日本総代理店として起業。2013年からアメリカのカジュアル帽子専門「ワラルー・ハット」の代理店業務も加わる。2015年、ゴルフとファッションのセレクトショップ「プログレイス軽井沢」を旧軽井沢に開店。2017年3月より、自らデザインから開発を手掛けるオリジナルブランド「aJADE」がスタート。ゴルフとカラオケ（演歌）とお酒（日本酒）が大好き。
取材・構成／キープペダリング
