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ザ・名場面「勝みなみが15歳293日でアマチュア優勝」

ザ・名場面「勝みなみが15歳293日でアマチュア優勝」
写真/Getty Images

勝みなみは中学時代から主催者推薦などでプロトーナメントに出場し、ローアマ(アマチュアの中で最も順位が上の選手のこと)を獲得していたが、プロの試合で優勝争いをするのは、まだ先のことだと思われていた。

ところが、高校入学直前の2014年3月にニュージーランドアマチュアゴルフ選手権で日本人として初優勝を果たすと、その勢いをプロトーナメントでも発揮してみせた。

首位と1打差の2位タイで決勝ラウンドに進出

2014年4月のKKT杯バンテリンレディスオープン初日。勝は6バーディ、ノーボギーの6アンダー66でプレーし、O.サタヤと並んで首位タイ発進を果たした。

2日目は5バーディ、4ボギーの1アンダー71でプレー。通算7アンダーで首位と1打差の2位タイで決勝ラウンド進出を決めた。

通算8アンダー単独首位に浮上したのは、当時21歳の福田真未。状況的には勝はアマチュア優勝を狙えるポジションだったが、勝と並ぶ通算7アンダー2位タイにイ ボミ、成田美寿々、O.サタヤといった実力者が控えていた。

首位と2打差の通算6アンダー6位タイに原江里菜とテレサ・ルー、首位と3打差の8位に馬場ゆかりがつけており、さすがに勝の優勝は厳しいだろうという雰囲気だった。

最終組に入ったのは、福田、成田、イの3人。勝は最終組の1組前で、サタヤと原と一緒に回るペアリングとなった。

プロがスコアを落とす中、勝が抜け出して大金星

ところが、大方の予想を覆して最終日にリードを奪ったのは勝だった。2番パー4で最初のバーディを取ると、福田がこのホールでボギーを叩き、単独首位に立った。その後、6番パー4でもバーディを加え、通算9アンダーで前半を折り返した。

後半に入ると、10番パー4、11番パー5、13番パー3でバーディを奪い、後続を一気に突き放した。14番パー4でボギーを叩いたものの、この時点でも2位のイに3打差をつけていた。アマチュア優勝が現実味を帯びてきた。

優勝争いの渦中にいても、勝のプレーぶりが変わることはなかった。おにぎりを頬ばりながら楽しそうにプレーする姿を見て、この子が優勝すると確信したギャラリーも多かったに違いない。

18番パー5では第3打をグリーン奥のバンカーに打ち込むピンチを迎えたが、バンカーショットをピンそば2メートルに寄せ、パーパットも落ち着いて沈め、左手を力強く握り締めた。

イも17番パー4と18番パー5で連続バーディを奪って猛追したが、1打及ばなかった。イの18番パー5の第3打がカップに入らなかった時点で、勝の優勝が決まった。

15歳293日での優勝で、日本女子ツアー最年少優勝記録を樹立。男子ツアーで2007年にアマチュア優勝した石川遼の15歳245日には及ばなかったが、石川の快挙達成が高校1年5月だったのに対して、勝の偉業は高校1年4月の出来事だった。

そして勝は、プロ転向せずにアマチュアのままプレーすることを選択。2014年日本ジュニアゴルフ選手権競技女子15歳~17歳の部優勝。2015年日本女子アマチュアゴルフ選手権優勝と、目標としていたアマチュアタイトルもしっかり勝ち取った。


構成/保井友秀(ゴルフライター) 写真/Getty Images

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