goralife > プロゴルフ > 小田美岐の「女子ゴルフツアー、インサイドレポート」第13回
プロゴルフ

ツアー プロゴルフ ルール

小田美岐の「女子ゴルフツアー、インサイドレポート」第13回

小田美岐の「女子ゴルフツアー、インサイドレポート」第13回
写真/Getty Images

松森彩夏さんのペナルティーにはビックリした

2016年の女子ツアーはルールの問題でファンの皆さんにご心配をおかけした出来事がいくつかありました。

その中でも私が一番ビックリしたのは、松森彩夏さんが伊藤園レディス2日目に、グリーン上でマークしたボールをキャディさんに拭いてもらうために投げて渡そうとしたところ、キャディさんが気づかず池に落ちてしまい、見つからずに2罰打を受けた事件でした。

キャディさんにボールを投げて渡すのは、本人はカッコイイと思っているんですね。でも、ファンの皆さんが見て「カッコよくない」ということになれば、選手たちもやらなくなると思います。

上原彩子さんの68罰打はショックだった

同じく伊藤園レディスで、上原彩子さんがローカルルールを勘違いして、73ストロークで提出したスコアに68罰打が加わり、141ストロークになったという事件もありました。

この時、追加されていたローカルルールは、「スルーザグリーンの芝草を短く刈ってある区域では、球を罰なしに拾い上げて拭き、リプレースすることができる」というものでしたが、上原さんは「リプレース」を「プレース」と勘違いしてしまったんです。

「リプレース」とはボールを元の位置に戻すことですが、上原さんは1クラブ以内に動かせると思い込んでしまいました。その理由は、上原さんが主戦場にしている米女子ツアーでは動かせるルールが適用されるからです。

ただ、私は以前、日本女子プロゴルフ協会の広報担当でしたから、このスコアが公式記録として残ることがショックでした。「どうにかならないの?」と思いましたが、すでにスコアカードを提出していますし、次の日のプレーが始まっていますから、どうにもならないんですね。

ルールは変わっていくことを認識しておく必要がある

ただ、彼女たちを擁護するわけじゃないですけど、ルールを知らないわけではないと思うんですよね。プロテストを通った後、けっこう厳しいルールのテストがありますから、その時にしっかりとルールの勉強はします。

でも、そこで1回覚えたまま、更新できていないものがあるかもしれません。ゴルフのルールは4年に1度、改訂されます。一度覚えたルールが後から変更になるケースもありますから、やっぱり改訂の際は意識して確認する必要があると思います。

私も解説のお仕事で、とっさに「どうだったっけ?」ということがありますから、人のことは言えませんが、やっぱり疑わしいことはやらないほうがいいと思います。

それと、競技委員があちこちにいますから、確認すればいいと思うんですけど、疑わしいという認識もないから事件が起こってしまうんですよね。

選手たちには、これらの事件で気を引き締めてもらって、2017年はルールにのっとった熱い戦いを繰り広げてほしいと思います。

教えてくれた人:小田美岐(おだ・みき)さん

1959年4月5日生まれ、京都府出身。1982年プロ入会。1984年美津濃ゴルフトーナメントで初優勝。ツアー通算6勝。現在はテレビ解説やゴルフの普及活動など各方面で活躍している。


構成/保井友秀(ゴルフライター) 撮影/斉藤秀明

GORA LIFE