goralife > プロゴルフ > 杉澤伸章の「プロキャディというお仕事」第23回
プロゴルフ

プロゴルフ

杉澤伸章の「プロキャディというお仕事」第23回

杉澤伸章の「プロキャディというお仕事」第23回
写真/Getty Images

日本のプロキャディを夢のある世界にしたい

ボクは2016年の後半戦、プロキャディをセミリタイアしていましたが、そのような選択をした一つの理由として、欧米のキャディさんたちのマネをすることによって、何か見えてくるものがあるかもしれないと思ったからでした。

日本はプロキャディという仕事の歴史がまだ浅いので、理想像というものがないんですね。50歳になった時どうなるか、60歳になった時どうなるかは、ボクらの世代がある意味、実験者です。

だからボクらはチャレンジを続けていかなければならないし、やっぱり夢のある世界にしたいですよね。

メンタルを学ぶことで将来像に広がりが出てきた

プロキャディの仕事って、ものすごく頭を使うのですが、やっぱり肉体労働者という側面もあるので、体がコケたら終わりです。将来に対しての不安は常にあるので、ボクはメンタルの勉強もしています。

そして、メンタルを勉強すればするほど、プロキャディという仕事は学校では学ぶことができない人間関係をリアルに学べるという点で、本当にいい仕事だなと感じます。

どんなに強い選手でも、いろんな場面でいろんな心境になります。それって全部“ナマモノ”で、どう対応すべきかというマニュアルはないんです。

マニュアルがないから不安でしょうがないし、「これでいいんだ」と思っていたことが、次の日には通用しなくなったりします。結局のところ、その場面に対して自分がどうやって自然と反応できるかどうかなんです。これって選手とキャディの関係性だけでなく、すべての人間関係に応用できるんですね。

ゴルフ以外の分野の人たちにも情報発信したい

だからボクは、プロキャディであるということに加え、メンタルトレーナーとして、ビジネスパーソンや子育てに悩む親御さんなど、いろんな人に対して情報発信していきたいと考えています。選手と1対1の人間関係の中で、「この人をどうやったら輝かせることができるか」「この人をどうやったら気持ち良くさせるか」っていうことを20年近く考え続けてきた経験は、ビジネスや子育てでも必ず応用できるはずです。

一方で、プロキャディとしても、まだやりたいことがたくさんありますから、楽しみは尽きないですね。

教えてくれた人 プロキャディ 杉澤伸章(すぎさわ・のぶあき)さん

1975年7月5日生まれ、愛知県出身。愛鷹シックスハンドレッドクラブの研修生を経て、横田真一選手の専属キャディとなる。2002年からはプロキャディとして丸山茂樹選手と契約し、米国男子ゴルフツアーを転戦した経験を持つ。ゴルフに関する的確なアドバイスに加え、選手の状態を見極めたメンタルコントロールを得意とするアドバイスのプロフェッショナル。

構成/保井友秀(ゴルフライター)

GORA LIFE